車中で聞こえた会話
2008.12.13
所用があって銀座に出かけました。
その道中、地下鉄銀座線車内でのできごと。
ヤツガレが座った座席、一団のオバチャンに囲まれました。人数は6名ほど。
否応なく会話がヤツガレの耳に届いてきます。
「資生堂だから銀座より新橋のほうが近いわね」
「そうみたい。いまどこ?」
「ミツケ」
「えっ、ミツケって赤坂見附のこと? このごろなんでも短縮するのね」
「そうそう、オモサンは表参道」
「じゃ青山一丁目はアオイチ?」
「そんなの言わない。青山でいいのよ」
そして話はいきなり変わって。
「○○さんのご主人っていい人ね」
「いい人って? どういうのがいい人なの。誰にもソトヅラとウチヅラがあるからね」
「人によって、いい人は違うのよ」
どうやらグループによる銀座でのお食事会らしい。お昼を食べながら、お話が延々と続くのでしょう。その様子が目に浮かびます。
会話の途中であっちこっちに飛び火するのは女性特有の会話のような気がします。女性と言ってもオバチャン族だけなのかもしれません。
そして午後3時半、ある館生の帰宅です。
「おかえりなさい。こんな時間に帰宅?」
「ただいま戻りました。これからバイトです」
「友達と別れるとき、“あぁこれからバイトか・・・・・” なんて嘆かない?」
「ぜんぜん。明日は朝からバイトですもの。そうそう時給あがったんです」
「来年、卒業旅行でしょう。うんと溜めなければね」
「そうなんです。すでに三組と約束してて・・・・・。倹約で外食やめたんです。まだ三日目ですけど。店長さん、就職見つからなければうちに務めれば・・・って言ってくれたんです」
「時給といい、就職の話と言い、他人から認められることは必要とされている証拠」
「そうですかね・・・・」と一杯の素敵な笑顔で応えてくれました。
明日は雨の予報。たしかに、夕方になると空は鉛色の雲で覆われてきました。