聞き間違い
2006.04.29
連休が始まった。館生の過ごし方もさまざま。連休の前半に家族が上京、後半に家族と一緒に帰省といった新入館生もいる。先輩館生になると、連休前半に数日だけ帰省し、後半はサークルや部活のため東京に戻ってくるといったケースが多い。
ドミトリーほりから徒歩10分ほどのところに代々木公園がある。ときおりこの代々木公園でフリーマーケットが催されている。新入館生のE .Yさん、このフリーマーケットに参加していると聞いていたので、散歩がてら見物しに行ってみた。このコース、momoの散歩コースにちょうど良いのだが、momoは足の具合が悪い。医者の診たては関節炎、肥満と高齢が原因だそうだ。というわけでヤツガレ一人散歩とあいなった。もちろん両足首にオモリをつけてだ。
さて、会場に向かう途中で、すれ違う人の多さに唖然。そうだメーデーだ。代々木公園の広場はメーデー会場なのだ。本来は5月1日がメーデー開催日だが、なんでも“連休の真ん中はイヤだ”との声があがり連休初日にやることになったらしい。
会場は、あちこちでさまざまな団体の集会が開かれていた。会場にはあっちこっちから聞こえる拡声器の音が渦巻いている。物売りの客を呼び込む声、群集に向けての演説、迷子やゴミの注意など場内整理のアナウンスなどなどだ。こんな喧騒も、繰り出された露店から漂う焼きトウモロコシやイカのにおいがまじって祭りの雰囲気を盛り上げる。騒音なのだがこの五月蝿さは賑わいだ。気持ちも高揚させる。しかし祭りとはまったく異なる音も聞こえてくる。それは会場周囲を周回す政治団体の街宣車のスピーカーの音だ。もの凄い音量、近くにいくと鼓膜に影響がでそうだ。音量の大きさもだが、街宣車の数も多い。指導車の声に呼応して連呼する。これが何を言っているのかサッパリわからない。あまりの大音量と絶叫だから内容が聞き取れない。ただのイヤガラセが目的なのだろう。
ところでフリーマーケット会場のE.Yさんは見つからなかった。帰館されてから詳しく聞くと、ただ見物しに行っただけだそうだ。ヤツガレの聞き違いだ。ということは街宣車の音を聞く前から、ヤツガレの聴力は衰えていたということだ。写真左から、フリーマーケット、公園の花、公園内の歩道橋脚に描かれたペイント