全員カメラマン
2016.12.15
この頃の結婚披露宴、昔と比べると随分と様変わりしています。
ひと昔のような仲人の挨拶、両家主賓の挨拶、そして勤務先の先輩や同僚、学生時代の友人のスピーチが延々という姿は見られないようです。
ところが先日、出席させていただいた披露宴、昔と同様に三時間たっぷり要しました。
式や披露宴に臨まれた人、相当な高齢の方をのぞくとほぼ100%、カメラ持参しています。一眼、ミラーレス、コンテジ、スマホその種類は様々。
みなさん新郎新婦と一緒の記念写真を望みます。もちろん自分のカメラに収めたいのです。
そこで登場したのがプロのカメラマン。
結婚式カメラマンの本来の仕事は、記録です。
その記録としての撮影はひとまず置いて、出席者のカメラを預かって撮っていきます。
もちろん「後ろの方、顔が隠れています。みなさんもう少し笑顔で」と仕切りながら、助手から渡されるカメラ(スマホ、コンテジ等)で次から次と撮っていきます。
それが終わってから本来のカメラマンの役割である撮影を行います。
これが会社仲間、友人仲間、両家それぞれの親戚一同と続きます。
これが披露宴三時間を要する主要因でした。
こんな状況を見て、一つはその写真はどうなるのだろうかという疑問を抱きました。
まず紙には焼かないでしょう。もしかしてスマホやコンテジのメモリーが満杯になったところでデリート、あるいはインスタやフェイスブックにアップして終わりなのだろうかとちょっと心配になりました。
今日一億総カメラマン、膨大な写真が日々撮られていくのにちゃんとした記録で残っていかないような気がします。押入れの奥に見つけた祖父の写真アルバムを開いたときのような感激は薄れていくのかもしれません。
もう一つ、くだんのプロカメラマン、手際よくどんどん撮っていく、つまりあらゆるカメラ、スマホの撮影操作を知っていることに驚きでした。