自炊
2006.09.29
ある館生が炊飯器でパンを作りました。写真
限られた条件のもと、工夫と知恵で一生懸命に挑戦した結果です。とても上手に、美味しそうに見えます。なにせ食していないもので・・・。
はじめて挑戦してコトを成したときの感激は一入です。制約が厳しければなお更です。 「できた!」「やった!」と、おもいっきりグーを握っていることでしょう。
館生たちの料理への挑戦の結果は、稀にヤツガレもご相伴に預かる喜びがあります。
この時の館生たちの気持ちは、見せびらかしたいとか自慢したいからではないようです。達成感を共有してもらいたいからです。もちろん第三者に味見もしてもらいたいという気持ちもあるでしょうけど、製作過程で発揮された独創力や柔軟な発想に共感してもらいたいのが一番の理由でしょう。
でもみんながそうかといえば、館生の中には、このような表現を苦手とする娘もいます。 写真のパンを作った館生は、母親あてにメール(写真添付)で報告したのです。
ヤツガレ、その写真をお母様から転送していただき、このブログに掲載いたしました。お母様の了解はいただいていますが、ご本人の許しは得ていません。ごめんね。
女子学生会館ドミトリーほりに寄せられる質問で多いのが自炊に関するものです。
面談や電話でのお話しの中で親御さんから・・・・
「うちの娘は、勉強以外何もさせてこなかったもので・・」
「まったく料理を教えてこなかったのですが・・」と遠慮がちに質問されます。
高校時代は受験に備えての非常事態の最中です。家事どころではありませんから、親御さんとしての心配もよく理解できますし、当然のことだと思います。
となると、選択肢は二つ、一つは自炊に挑戦する、そして残る一つは食事つきの会館を選ぶかです。ヤツガレは食事がつかない当館の娘さんだけしか知りませんが、入館前の自炊はさほど心配する必要がないように思います。
理由は簡単、“必要に迫られればやる”からです。人間食わなければ生きられない。
もっとも自分の夢を描き、その道に向けひたすら努力し、見事、ユメに向けての第一歩を踏み出すことができたお嬢さんたちだから「できない」「ワタシにはムリ」という考えが最初からないところが真の理由かもしれません。
未経験の領域に勇気を持って果敢に挑戦する。たかが料理、自炊とはいえ、自己実現の方法の一つでもあります。可能性を信じてトライする、この経験を通して、自己の可能性と得意領域がどんどん広がっていく。大学だけではない、ドミほりの寮生活にもそれなりに意義があるのだ! と考えるヤツガレは少しオーバーなのかも・・・。
夜9時、おおよそ二週間ぶりでE.Yさんがアメリカから無事に帰館されました。写真