2006.06.10
朝のうち晴れ、“今日は晴れ!”これは予報どおりの青空か、と期待するも、やがて空は雲にしっかりと覆いつくされてしまった。いまにも降り出しそうな空、そしてついに夜になって雨になってしまった。“梅雨入り宣言”の翌日“晴れ”という不思議な予報だったが、結局、梅雨入り宣言どおりとなった。
予報を信じて晴れるものと思っていたので、朝、玄関ポーチのタイル掃除をした。雨だとわかっていたらやらなかったのに・・・。
掃除の途中、水道メーターの取替え工事業者が来た。そして取替作業が。写真(真新しい水道メーター)
なんでも計量法で8年間の使用有効期間が定められているとのこと。
計量法? そんな法律があったのかと改めて知る。そういえばヤツガレが入社した年は昭和41年、このときメートル法が公布され、計量単位がそれまでの尺貫からメートルに変わることになった。新入社員として不動産部に配属されたヤツガレ、毎日、会社の帳票に記載された坪を平米に換算するシゴトをやらされたことを思い出した。おかげで今でも、3.30578512396という数字がアタマから離れない。
夜9時すこしすぎE.Yさんが帰館。両手に4〜5個のレジ袋をさげている。
「おかえりなさい・・。随分たくさん買ってきたネ」
「買いに行くヒマがないので・・、二週間分です」
E.Yさんは自転車で下北沢まで買い物に行くことを常としている。
「いろいろ作って冷凍庫に入れておき、毎日これを解凍して調理しています」
その表情に辛そうな感じはカケラもない。忙しいことを楽しんでいるようだ。リポート作成、課題の下準備、サークル(テニス)活動などなどいろいろやらなければならないことを多く抱えながら、計画をたて、わずかな時間を見つけ、効率よく行動に移していく、これぞ一人暮らしならではの生活の知恵だ。実に意義ある行動だ。
ヤツガレが会社員時代にふれた“できるヤツ”の手際のよい仕事ぶりに共通する。漫然とした時を過ごす習慣がない。これ以上の自立と自律心の醸成に役立つ教材はない。と書いたところにH.Tさんが帰ってきた。おなじく重そうにレジ袋を下げての帰館だ。
「今日は冷凍食品が安かったので・・・」と、多くの館生がすばらしい体験を重ね大きく成長している。
2006.06.09
昨晩深夜からの雨はかなりの量、しっかり降った。とうとう関東も梅雨入りとなった。だが皮肉なことに明日の天気は晴れ、真夏日と予報している。
一人暮らしにとって梅雨のシーズンは辛いものがある。洗濯物が乾かない、油断すると部屋中カビが生える、あまった食品がすぐに傷む、部屋の中が匂うなどなどだ。健康を損なうリスクが一杯だ。
親元から通う学生と違って館生はこれらの家事も全部一人でやらなければならない。
試験勉強や部活、サークル活動、さらにはアルバイトなどで思うように時間がとれず、昼間は部屋のしめっきり状態が長くなる。こまめな掃除がままならず、また風通しが悪い状態がカビ繁殖に拍車をかける。カラダを壊したら大変ということで、例年この時期になると館生全員に注意を促すメールを一斉配信する。
寮、下宿、学生マンション、アパート、学生会館など郷里を離れて一人暮らしのための住まいは沢山ある。しかしどんな住まいであれ一人暮らしが故の悩みはかわらない。
全館生に送ったメールは、一日5分でも窓を開けて換気する、浴室を使ったあとは水をかけ温度を冷やす、水滴をふきとる、ホコリがたまらないよう日々掃除をこまめにおこなう、これだけで相当違う。という内容だ。
昔はこれらの知恵はおばあちゃんから教わったものだ。ヤツガレもかつて大阪に単身赴任していたことがある。いま館生に自分の経験を伝えるジイヤの役目を担う。
館生にとってうれしい週末だ。今夜はW.Sさんの部屋には友達が、リポート作成合宿だそうだ。そしてK.Aさんの部屋にはお母さんが、それぞれ泊まっている。
明日は貴重な晴れの日になりそうだ、洗濯や掃除、買い物と忙しい一日かもしれない。
2006.06.07
朝、momoをシャンプーした。前にも何回か書いたがmomoは風呂が大好き。ぬるま湯に漬かったままなかなか上がろうとしない。やむなく30分ほどで強制退去にした。
昼前、当館玄関先に軽トラックが止まった。なじみの電気屋さんのクルマだ。特に依頼用件もない。どうしたのかと防犯モニターで様子を見ていると、運転席に座ったままなにやら書類に目を落としている。
しばらくの後ヤツガレ外に出て、電気屋のオヤジに話しかけると・・・
「いや〜、捕まっちゃったよ」と言いながら違法駐車のキップを見せた。
「どこで?」と聞くと、代々木上原駅前だそうだ。電気屋のオヤジ話しを続け
「このまま出頭すると反則金と減点をくらう。放っておくと管理者あてに通知書が来て放置違反金だけで済む。へんな話し。取り締まり官はどっちでも良いと言う」
「しかしこれじゃ商売あがったりだ。自転車を積んで、駐車場にとめてから自転車で得意先を回ることでもしなければ・・・」とブツブツ文句を。
どうやら道交法改正への愚痴をこぼしたかったようだ。
昼過ぎ、散歩に出かけた。新宿を通って四谷まで歩いた。さすがに帰りは電車だ。
写真右は四谷三丁目交差点から新宿方面を見たところ。外苑東通りはご覧の通り日曜日のようにがらすきだ。やはり違法駐車をなくすことで交通渋滞はかなり解消されるようだ。道交法改正の効果は上がっているようだ。不確かな話しだが、この制度、即出頭して罰金を払うと国庫に入り、後日管理者あてに来た請求書で罰金を払うと自治体収入になると聞いた。これが事実だとすると自治体にとってこの新法はおいしい話しかもしれない。いや地方分権拡充に向けた深慮遠謀かと邪推してしまう。
ノドを痛めていた彼女、夕方4時半に帰館した。
「おかえり〜。どう、良くなった」と聞くと
「今日はアルバイトを休みました。クスリも飲んでいるし、ビタミン剤も服用している、かなり楽になりました。今日も休養に努めます・・・・」
確実に治ってきつつある。顔色も良い。
2006.06.06
「ノドが痛くて・・・、近くに腕のいい医者いますか?」
朝7時少し前、ある館生が窮状を訴えてきた。
話しは二日ほど前にさかのぼるが、夜帰館した彼女はマスクをしていた。
「どうしたの?」と聞くと
「少しノドが痛いので・・」との返事。
「お医者さんに行く?」
「大丈夫です。これから寝ます」
休養が一番。家内がノドに利くと言われる“ダイコンあめ”を作り届ける。
そして話しは今朝に繋がる。
「ず〜と寝ていました。でも痛くてたまらない。近くにウデの良い医者は?」
ウデが良いかどうかの判断は難しい。懇切丁寧な説明を重視する医者、口数少なくてバッサリ措置優先の医師、患者側の好みによって評価は違ってくる。
それに彼女は“ダイコンあめ”が嫌いだったらしい。
「えっ、ウデ? う〜ん、ウデといってもネ・・・。大きい病院に行く?」
「大きい病院はダメです。行きません」
「近くに耳鼻科で評判のいい医者がいる。だけどまだ開いていないし・・・」
「ガマンできないようだったら、救急にする?」
「大丈夫です。あと一時間ほどなら待てます」
ということで、一時間後に家内と一緒に近くの医院に行った。そして心配された結果は
「口内炎でした。痛み止めと化膿止めのクスリをもらってしばらく通院します」
あぁ良かった。これで一安心。
ところで彼女はこのことを両親には報告していない。「話すと怒られるから」だそうだ。ヤツガレとしても早めに教えておいて欲しいところだ。なんとか一人で解決しようとの思いのあまり、ムリなガマンや勝手な自己判断をしてしまう。今回は事なきを得たが何事も早め早めのホウレンソー(報告・連絡・相談)が大事だ。良い勉強になっただろう。だが待てよ、喉もと過ぎればナントヤラという言い伝えもある。
2006.06.04
所用があって昼過ぎに六本木に出かけた。六本木といえば知られた歓楽街、その昔ヤツガレが会社員だったころ何回か行ったことがあるが、日曜日の昼間に歩いた記憶はない。きらびやかな夜とはまったく違う静かな六本木を見た。黒いタキシード姿ならぬ黒いカラスがごみを漁る光景が印象に残った。
夜10時前後のこと、相次いで二人の館生が帰ってきた。一人はI.Mさん(愛知県出身)、 「お帰りなさい・・。今日はどうでしたか。楽しいことあった?」と聞くと
「今日はバイトでした。疲れました・・・・」と少しばかり元気がない。
I.MさんはKFC(カーネルおじさんのフライドチキンのお店)で働き始めて今日で三回目の出勤。まだ新米のくちだ。しばらくは自分なりのペースがつかめるまではシンドイかもしれない。
「明日は月曜日、学校だよ。今日はゆっくり休んで・・」
もう一人はM.Yさん(静岡県出身)。金曜日に帰省し、今夜帰館となった。
「おかえり〜。お疲れ様でした。どうしたの・・? 急に?」
なにか突発の事情があって急遽帰省されたのかと思い尋ねてみた。
「母親が歯医者を予約してくれてたもので帰りました」と、その表情はいつもどおり明るい。いや久しぶりの家族との団欒を楽しんできた分、旅の疲れにもかかわらず、いつもに増してステキな笑顔を見せてくれた。そういえば今日はたしか虫歯の日だった。