2006.04.22
このところ不安定な陽気が続いた。朝夕の風は肌をひんやり撫ぜるが、日差しは力強い。ゆっくりした時間が流れる週末だ。午前中ほとんどの館生が館内に・・・。
新入館生にとってようやく慣れはじめた一人暮らし、自分なりのペースができたのだろう。春の惰眠を心行くまで堪能しているかのような館内だ。やがて昼すぎになると屋上のもの干し場には洗いざらしの洗濯物がたくさん干してあった。布団もある。
K.Fさんからお手製のパウンドケーキをいただいた。“キッチリ”こんな言葉がピッタリのK.Fさんだ。過日のこと、K.Fさん本人が不在中にお母様がお見えになり、マスターキーを持って部屋に案内したところ、そのお部屋を見て驚いた。実に見事に整理整頓され、あまりの整然さに驚いた。ベッドカバーの上にGパンが置いてある。その置き方はブティック店のショーウインドーのディスプレィーそのものだ。キッチンも売り出し中のマンションのモデルルームのようだった。
いただいたケーキ、そんな性格のK.Fさんらしいケーキだ。姿かたちは、まるでケーキ屋さんの売り物のようだ。当然、味もきっちり、とても美味しいケーキだった。
気持ち、こころに余裕がなければとても作れないだろう。三週間ほどしか経っていないが、前向き思考から生まれる順応スピードの早さに感心するばかりだ。
2006.04.19
ばあさんは1920年生まれ。この4月で86歳になった。もちろんヤツガレの母だ。歳が歳だから足腰と耳が悪い。それでも毎日、一時間から長いときで二時間ほど近所を散歩している。ほとんど毎日、よほどの天気でないかぎり多少の雨でもこの散歩は欠かさない。寝たきりになりたくない、が口癖だ。
ばあさん、今日は気分が良いのか二回目の散歩にmomoを連れ出した。このコンビでの散歩姿をみていると楽しいし、微笑ましくなる。Momoは心得ている。ばあさんの足のスピードにあわせ、ゆっくりゆっくりと歩く。そういえばmomoも十歳だ。人間の年齢に換算すると60〜70歳の高齢犬になる。しかも最近は前足の具合が悪そうだ。足を引きずりながら歩くことが多い。医者に見せたが骨折などはない、肥満が原因との診断結果。
高齢犬とはいえ、ばあさんの歳にははるか及ばない。散歩の途中で、急に猫が飛び出したりすると、momoは足の具合の悪いことを忘れ、突然に猫を追いかける習性がある。ヤツガレや家内ならリードで制御できるが、老いたばあさんではムリだ。リードを離すこともできずそのままリードにひきづられる危険がある。だから、本当はmomoをつれての散歩はやめてもらいたいのだ。だが、わかってはいるものの、老いたもの同士、お互いを助け合いながらの散歩姿を見ていると、ただ猫が飛び出してこないことを祈るしかない。
16日の日記に対してある館生のお母様からコメントをいただいた。内容はドミトリーほりへの謝辞で、恐縮するばかりだ。だが、このコメントには館生の名前、お母様の名前を実名で記載しているためヤツガレが勝手に非公開とさせていただいた。読者の中には「なぜ非公開なのか」と疑問を持たれた方もおられるだろう。そんな理由があることをご承知いただきたい。
さてドミトリーほりの館内の様子だが、新入館生も先輩館生も授業が本格稼動しはじめたため日中の在館生はゼロ、静かな館内となっている。
2006.04.18
暖かな一日、気が早いが、こんな陽気になるとそろそろ初夏を迎える季節か、と思う。それにしても黄砂がすごい、昨日玄関ポーチを高圧洗浄し、そのついでにクルマの洗車をしたが、すでに今日の昼にはクルマのガラスや屋根に砂がうっすらとかかっている。黄砂だけではない、近くの東大のグランドの土ぼこりも飛んでくる。
新入館生のI.Yさん(長崎県出身)のイトコが泊まりに来た。同い年のイトコは実家の横浜に在住、大学は吉祥寺。横浜から吉祥寺までだとどうしても1時間以上の通学時間だ。それに明日は1限からの授業ということで当館に泊まることになった。それにしてもワイワイと仲のよい二人だ。写真
夕方6時台は続々と館生の帰館が続く。S.Kさんもその中の一人。
「ただいま・・・。」といつもより元気な声。
「おかえりなさい。風邪をひいたんだって?」。ヤツガレと家内はお母様からのメールで風邪をひいたことを知っていたのだ。
「そうですけど、大丈夫です。どうして知ったのですか?」
「お母様からのメールで」
「えっ、まだあの人たちメールしているんですか!」と、少し呆れ顔。
「銀行は何時までですか?」と、そんなことより大事なことあるという感じ。
「いそいでいけば間に合うかも」
そして元気よく飛び出していき、しばらくすると戻ってきて
「引き落とそうとしたら手数料がかかるんです。やめました」 大丈夫。元気、元気。
創業30周年の祝メールを、おおくのかたからいただきました。この場をかりて御礼申し上げます。
2006.04.17
主催者サイドの思い入れは強い。昨日の新入館生歓迎パーティーのこと。今朝、会う館生全員に
「おはようございます。どうだった? 昨日は楽しかった?」「景品は気に入ってもらえた?」等々、押し付けがましく聞いてしまう。
むろん「あまり、楽しくなかったです」なんて返事する筈がない。誰もが「はい、楽しかったです」と配慮に満ちた答えを返してくれる。
本当のところ、館生にとって一週間の始まりの月曜日。頭の中は新しい授業や教授に友人のこと、それにゼミや部活・サークルのことで一杯なのだ。このコト、ヤツガレも家内も十分にわかっているのに聞いてしまう。でも中には「昨日はありがとうございました」と返してくれる館生もいて、こんな言葉を若い人からいただくと、ヤツガレとしては感極まり、目頭が熱くなる。きっと歳のせいなのだろう。
もう一つ嬉しくなったことがあった。ドミほり二年生のY.Nさん、K.Aさん、O.Cさん、そして別人のO.Cさんの四人から花束をいただいた。添えられた言葉は
「お誕生日、おめでとうございます」
「えっ、誰の?」と思わず聞き返してしまった。すると
「ドミトリーほり創業30周年ですよね」と言うでは・・・。
ヤツガレ、家内ともども“あっ、そうだった”と自らのヒザを叩いてしまった。写真は四人からいただいた花束。
ヤツガレの父が本格的に女子学生会館を始めたのが1976年3月だった。それまで学生向け間貸しスタイルだったこのシゴトを本格的な学生会館向け建物を建て、事業として始めたのが、今から30年前の3月のことなのだ。当時、ヤツガレは千葉県に住んでサラリーマンをしていたが、亡くなった父の後を継いでもう8年になる。亡父がこの事業を始めたころ、まだわが国では学生会館は珍しく、しょうちゅうテレビをはじめマスコミ取材があった。もうず〜っと昔のことになる。先日、ある新入館生の部屋に親戚の人が来室された。そのときその人が「わたし、学生時代にここにきたことがあります」とおっしゃるでは。びっくりしたが、なんでも大学の同級生の女の子がドミトリーほりに住んでいたそうで、部活のあと送りに来たことが何回かあるのだそうだ。その人は今年41歳。当時女子大生だった彼女はとうに結婚されておられるのだろう。月日のたつのは早い・・・。
本当にみなさまの温かいご支援を得て、ドミトリーほりは創業30周年を迎えることができました。こころより感謝もうしあげます。
2006.04.16
夜6時、ドミトリーほり新入館生歓迎パーティー開催です。会場は当館から徒歩2分ほどの創作お勝手料理「そ」。へんな名前です。最初、館生の何人からか「そ」ってなんですか、と聞かれました。そたびに「お店の名前」と応えましたが、館生「そっ?」と一応に不安げ。ヤツガレが「ソう」と返すと、また館生が「ソうですか」と。なにがなんだかわからない会話。店を知っている人の答えも「ソこですね」と。「あ〜ソですか」と返されると、わかったのか、わからないのかわからない。
そんな“そ”のことはどうでもよい。歓迎パーティー総勢31名一人残らず参加といきたかったが、とても残念ながら新入館生の一人が体調不良から不参加となってしまった。前半出席、後半途中退席者も二名。この方たちは本来の大学のほかにセコンドスクールにも通学中、今夜も授業があるので中ほどまでの参加でした。勉強が大事、やむを得ませんね。最後の集合記念写真をご覧の通りみな結構盛り上がっていました。
新入館生も先輩館生も混ざってあっちこっちで会話が弾み、たくさんお友達ができたようです。まずはよかった、よかった。ありがとうございました。
このパーティーのスナップ写真をWEB上のアルバムにアップロードしました。閲覧するにはURLとログイン名、パスワードが必要となります。これらの情報は館生全員にメール通知いたしますので、ご家族のみなさんは本人(館生)からお聞きください。