2006.07.07
“女子学生会館ドミトリーほり”で暮らす女子大生は全員で31名。正確な数は把握していないが、かなりの館生がバイトをしている。バイトをしていない子は少数派だ。
バイトを始める理由はそれぞれだ。さらなる自立に向けて社会経験を積んでおきたい、視野を広めたい、そして海外旅行などに備えての資金集めといったところだ。だが、一人暮らしとバイトとの両立はそう簡単ではない。それはそれで苦労がある。
この時期、多くの館生が試験シーズンを迎えている。当然、館生にとっての本分は学業。大事は試験&リポート、だから勉強に集中したい、そこでこの時期だけはバイトを休みたいと思う、だがこれが結構難しい。
たかがバイトとは言え、バイト要員のローテーションはカッチリ組まれている。このごろでは重要な仕事もバイトの領域に含まれる。このような理由から実際には“休み”は取りにくいようだ。ムリ言って自分が休めば他の人に迷惑がかかる、というより限られた要員だから代替が利かない。そんな雰囲気だから“休みを取らせて欲しい”とはなかなか言い出せないようだ。日ごろから学生会館の門限にあわせるため早めに上がらせてもらっていることも負い目だ。(門限はつまらない合コンなどを早めに切り上げるための口実に役立つが・・)
館生のK.Aさんは近くのcaféでバイトをしている。この先しばらくは試験が集中している。だがK.Aさん、昨日もバイトに出勤。そして夜遅くに帰館、戻ってすぐに洗濯にとりかかる。バイト先の制服は翌日も着用しなければならないからだ。明朝までに制服を乾かさなければならない。帰館してすぐに勉強に取り掛かりたいがそれが出来ない。
だが、苦労ばかりではない。メリットもある。いろいろな人たちとの交流も刺激的だし、未経験のスキルを身につけることが出来る。未知の世界に触れられる喜びもある。知らなかった自分を再発見することもある。大きく成長できる機会だ。だが、もっと直接的なメリットが金銭面以外にもある。一例だがバイト先の商品のおすそ分けがあったり、バイト先によっては美味しい“賄い料理”を口にすることもできる。
館生S.Mさんは最近、近所の商店街の花屋さん(西村フローリスト)でバイトを始めた。この花屋さん歴代のドミほり館生がバイトをしてきたドミほりなじみの花屋さんだ。店長の人柄も良い。今朝、その花屋さんにS.Mさんの仕事ぶりを見に行ってきた。いやむしろ故郷のご両親にどんなところで働いているのか、そして働くS.Mさんの姿をみてもらいたい、だから写真に収めてきた。
他の館生がどんなところでバイトしているのか、いろいろ紹介したいが、館生によっては店や会社の所在地を明らかにしてくれない子もいる。気持ちはわからないではない、だが故郷のご両親には見てもらいたいのだが・・・。
2006.07.06
ときどきこの日記の更新に行き詰ることがある。原因は自己嫌悪に陥るからだ。
無理はいけない。そこで今日はダラダラと一日のことを綴ってみる。
今朝9時、玄関アプローチのタイル清掃をした。昨日の雨で汚れが目立つ。だが明日はまた雨の予報。今日やってもムダなことは分かっているが・・・。そこで簡単にモップ掛けで済ます。そのあとは館内のバキューム清掃だ。これで午前中はおわり。
昼食を済ませたちょうどそのとき来客があった。
「村上さんのお部屋に、パソコンセットアップに伺いました」と男性の二人連れ。
「えっ、聞いていないけれど・・・。部屋はどこ?」と確認すると名前が違う。
担当者のメモが間違っていたのだ。H.Tさんから数日前、今日“電話工事”があると聞いていた。彼女からは“もし自分が不在だったら立ち会ってほしい”と要請を受けている。しかし作業内容は電話工事とパソコンセットアップ、まったく違う。多少不安な気持ちながら業者さんを部屋に案内。
部屋で作業に立ち会っていると、セットアップに必要なプロバイダーのサーバーアドレスやID、パスワードがないことに気づいた。業者さん「これではできません」と。
部屋を見渡すも記載された書類は見当たらない。引き出しを開けてまで探すことはできない。ヤツガレが今日の作業がパソコンのセットアップと最初から聞いておれば、これらの書類を彼女に用意してもらっていたのだが・・・、なにせ“電話工事”と聞いていた。やむなく本人の携帯電話に連絡を入れる。幸い授業前だったので連絡がついた。本人からメモがパソコンに挟んであると聞き、ひと安心。早速作業にかかるが、何度やってもプロバイダーとの接続でエラーとなってします。どうやら彼女のメモのデータが違っている様子。再び本人に電話を入れたが、もう繋がらない。おそらく授業が始まったのだろう。業者さん奇跡を頼りに何回かトライ、やはり基礎データが分からなければムリだ。やむなく業者さん出直すことに。「今日はこれで帰ります・・・」
今日の作業内容を、ヤツガレがもう少し詳しく彼女から聞いていれば、アドバイスも出来たのに・・・・。こんな無駄がなかったのにと思うと残念だ。
新入館生S.Kさんに荷物が昨日から届いていた。中身がプリンター用のラックだということは聞いて知っていた。夕方、S.Kさんが帰館したので、組み立てを手伝うことに。
写真は出あがったラックとS.Kさん。彼女は写真が苦手なので・・・。
ここしばらく続けている“歩け歩け運動”を今日もやることに。新宿のデパートで買ったズボンのすそ直しが今日出来上がっている。そこで夕方4時すぎ往復徒歩で取りにいった。ここ連日の歩きで足の筋肉が痛い。“帰りは電車で・・”との誘惑と闘いながら帰ってきた。おかげで家に帰ってからのビールがうまかった。
2006.07.03
天気が良いので洗車した。ついでに玄関アプローチのタイル床掃除も。
高圧洗浄機の片付けをちょうど終えたとき、遠くから雷鳴が聞こえ出した。そのうち雨が降るなと思う。案の定、しばらくして豪雨。なんとかの法則の通り、洗車すると雨が降った。しかしこんなに早くなくても良いと思うのだが・・・。クルマは即駐車場に入れて事なきを得た。強い雨もすぐに上がった。夏らしい空模様になってきた。
昼ごろ、館生K.Sさんが帰館した。昨晩、歌劇公演 オッフェンバック作曲『ホフマン物語』に出演したK.Sさん、無事に公演を終えて帰館したのだ。昨晩は打ち上げで今朝帰館となった。その両手に花束を一杯抱えて・・・。
「おかえりなさい。おめでとう。そしてご苦労様でした。どううまくいった」
「ただいま・・。ハイ、上手くいきました。これ飾ってください」と花束の一部を預かり当館玄関に飾ることに。写真左
K.Sさん、着替えてすぐに学校に向かった。彼女、昨日の本番に備えて毎晩、遅くまで練習に励んでいた。ビッグイベントが終わり、緊張の糸がキレ、体調を崩さなければ良いが・・。しばらく要チエックだ。
午後、突然の来客。たずねてきたのは元館生Ⅰ.Nさん。傍らには男性が付き添っている。Ⅰ.Nさんは3年前にドミほりを退館され、卒館と同時に就職していた。そして去年結婚したのだ。結婚したことは聞いていた。旧姓Ⅰ.Nさんだが結婚してもⅠ.Nは変わらない。今日はダンナの初披露目というわけでカレを連れて挨拶にきたのだ。現在、妊娠9ヶ月、これから出産準備で故郷の茨城県に帰るところだそうだ。写真右
「奥さんを幸せにしてあげてくださいね」と彼に頼んだ。優しそうなカレでひとまず安心といったところ。元気な赤ちゃんを産んで欲しい。そしてお幸せに・・・。
夜、新入館生E.Yさんが買い物から戻ってきた。提げた袋はかなりの量、サークルが忙しく、しばらく控えていたお弁当作りを復活するそうだ。今夜は友達が泊まりにきている。
2006.07.02
7月に入ってしまった。一年の半分が消えた。
季節は変わり目。本格的夏へのプロローグか。気象は北からの寒気と南からの暖気が入り混じる。朝から晴れ、曇り、雨が交互に襲う。時に晴れなのに雨が降る。色合いに例えるグラデーション、境界が定まらない。
写真は夕方、当館屋上から見た空模様だ。
まもなく試験シーズンを迎える館生が多い。日中、出入りはあるが半数強の館生が在室していた。朝一番、昨日から始まった夏バーゲンに行って昼前に戻ったK.Aさん
「30分で買い物を済ませました」と。彼女は昨晩、「バーゲンセールに行きたいけど、試験勉強もしなければ・・・」と悩んでいたが、結局、二兎を得たようだ。
パソコンルームに入れ替わり立ち代りで勉強しにくる館生が多い。「自室、一人で勉強していると眠くなる」とは彼女らの弁。少ないが館を離れ学校の図書館に篭る子もいる。
一方、K.Sさんにとって今日はオペラ公演、晴れ舞台の日だ。演目は「ホフマン物語」。パンフレットを読むと、「幽玄、夢幻の世界の中で、生きると死ぬとがせめぎあう・・・・」とあった。公演開演は夜だが、きっと首尾よくいったに違いない。かなり以前から毎日練習に励んでいた。帰館したら話しを聞かせてもらおう。
Ⅰ.Aさん、弓道の試合を終え帰館したのは昼過ぎ。二回戦まで進み、自身納得いく成績だったようだ。ハカマ姿、手に弓道具、その目には充足感が光っているように見えた。
日ごろの睡眠不足解消のため今日一日ほとんどを寝ることに費やしたのはO.Cさん。この先一週間は睡眠時間を削って勉強に集中すると言っているが・・・。
熱を出して休養に専念していた館生。今日は朝から出かけていった。その足取りがまだ本格的復調に届かずと思うのは気のせいか。弱気と強気のせめぎあいの中で出す結論、気丈な攻めをよしとするのは若さの特権かもしれない。