大丈夫!
2019.01.16
入院中のこと
隣に新しい患者がストレッチャーで運ばれてきました。
本人はまだ麻酔から目覚めていません。
付き添いは娘さんのようです。
その娘さん、看護師さんに・・・・
「あの、いた方が良いでしょうか」
「今日は点滴だけですから・・・」
「では少し様子みて・・・・、ちょっと・・・・」
「なにかあればナースコールで呼んでください」
この会話、なんとなくのことはわかるのですが、どうも正確な意味が伝わりません。
まさに隔靴掻痒の感ありです。
状況からして、私なりに上記の会話を意訳すると。
「ワタシ、ずっと付き添っていなければならないでしょうか」
「今日は休日なので、治療は休み明けに・・・・。今日は点滴だけですから・・・」
「では、しばらくして・・・様子見て帰ります」
「もし他になにかあればナースコールで看護師を呼んでください」
このごろの会話、意図的に曖昧な表現を用いることが多いようです。言外の意味を察しなさいとばかりに。なにかを尋ねると「大丈夫です」と返事が返ってくることをよく経験します。
意味するところは「いえ、結構です」のようです。
“結構です”とハッキリ言うと相手に傷つける、心証を悪くするという感覚のようです。
似たようなことで、“上司にそこまで言わせるな”たいがいに察しろ、ということもあります。そこに共通するのは白黒はっきりさせない文化があることでしょうか。
“和を以て貴しとなす”を優先させるからなのでしょうか。
でもこの“ぼやかし”文化が“忖度”を産む温床なのかもしれません。