学生寮
2021.06.18
先日、ある新聞に“コロナ禍で学生寮が見直されている”という記事がありました。
大学の対面授業がなくなったため、学生同士の交流が得られる学生会館や学生寮に期待が寄せられているという内容でした。
少し前までは、大学のオンライン授業化で、住んでいないのに家賃払い続けるのはムダとばかりに郷里に戻る学生が増え、学生会館・学生寮のビジネスは苦境と言っていました。目まぐるしい変化、右左に揺れる振り子のようです。
人間的な成長を感じるなら対面しかないと思うのは当然でしょう。学生会館や学生寮は共住・集住空間です。協調や行動、さらには理論とリーダーシップが実践で学べる場です。他大生との交流で知見やコミュニュケーション能力が深まり、価値観の異なる人とも「うまくやっていく」能力も鍛錬される。
確かに良いのですが、集住空間としての器があればいいというものでもありません。
人によってはルームシエアからくるストレスに悩んだり、提供される食事が合わなかったり、はては管理人が肝心の時に不在だったりなど、実際に住んでみないとわからないことがたくさんあるのです。自分にあう住まいかどうかは実際に見て確認してみることがなにより大事、結局は人対人なのです。安易な寮生活への期待はしない方がよいのではと思います。なにはともあれ早くコロナ禍がおさまることを祈るばかりです。