学生会館
2019.09.02
先日、知人の紹介で老夫婦とその娘さんが来館されました。
要件は女子学生会館のビジネスについてヒアリングさせてほしいというもの。
老夫婦所有不動産の有効活用、相続対策と社会貢献から学生会館事業をとお考えのようです。わたしからのアドバイスは、このビジネスは館生の親御さんに重心をおくか、居住する館生に重心をおくか、その比重のかけ方が大事ですと申し上げました。学生会館に住む大学生にしてみれば自由度が高く、干渉されない環境を望みます。一方、親御さんからすれば管理人常駐型の安心安全重視の住まいを勧めたくなります。そのどちらに比重を置くかです。
日頃の管理人業務の実情、そしてメッタにおこらない事例も含めて紹介してみます。
毎日のルーティン業務としては、登校していく館生に「いってらっしゃい」、そして帰館する館生に「おかえりなさい」と挨拶することです。
そして送られてくる館生あての郵便物・宅配物の受け取りの仕事もあります。代引きや着払いへの対応もあります。
門限を過ぎても帰ってこない館生には連絡を取り、万一にもトラブルに巻き込まれたりしてはいないかを確認し、全員の無事がわかって、その日の業務終了となります。
しばらく顔をあわせない館生の様子に注意をはらうことも大事です。これには日頃の会話を通して、その館生のライフスタイルを見極めておく必要があります。部活に行くはずなのに出かける様子がないとなれば要注意です。熱中症、風邪や食あたりなどで体調崩したのであれば病院に連れて行きますし、その後のケアとして買い物や洗濯の代行をすることもあります。
入館したばかりの新入生が自炊で慣れない包丁を落としてケガしたことや、ホッチキスの針を指に刺し“救急車を呼んで!”と泣き叫ばれたこともありました。
特殊な事例ですが、しつこくつきまとう元カレ対策として毎日駅まで迎えに行ったこともあります。他にも帰り道、スーパーで万引きする現場に遭遇、恐怖で動けなくなった館生を迎えにいったことも。
自転車のチエーンにスカートを巻きつかせて身動きがとれなくなった館生を助けにいったことや部活の練習中骨折した館生のサポートしたことも。アフリカから帰国したばかりの館生が高熱を出し、急ぎ国立国際医療研究センターへ連れていったこともありました。
こうやって改めて仕事を振り返ってみるとこの仕事24時間休みなしを覚悟しなければならないと改めて感じ入った次第です。