2021.08.31
取り壊される前の建物
取り壊されて更地になった状態
今日の姿、完成まであと80日
2021年の8月が終わろうとしています。
月並みな表現ですがトキの流れの速さに驚くばかり。
さて、当館お隣さんのご自宅の新築工事がまだ続いています。完成予定はすぎています。
今日、工事全体のプロデューサーと施主(オーナー)が来て一枚の紙をいただきました。内容は工事が10月20日まで延長になるというもの。当初の完了予定は2021年6月30日でした。それが80日延びるというもの。興味深いのは遅れた原因です。要約すれば3点、デザイナーのオーナーへの提示に不手際があった、発注部品の納期遅れ、プロデューサーとオーナー間の意思疎通に不手際があったためとあります。ちょっと珍しい展開です。関係者間の連携ができていない実情をレターにして近所に配るというものです。
この土地に立っていた建物が空き家になったのが2015年。のちに上物が2017年に取り壊され、更地になってから3年間はそのまま、ようやく着工が始まったのが2020年3月。前の住人が去ってから6年の歳月が流れる長期プロジェクトなのです。
2021.08.30
『渋谷区上原の周辺には、江戸時代以来の下屋敷が幾つかあった。現在は日本近代文学館の前田家、雅号の松濤を地名に残す鍋島家、そして上原二丁目一帯を占めた徳川家である。徳川家は昭和初期に、五島慶太を通じて、200~400坪程度に区割りされて分譲する。表通りから玄関まで延々と続いていた徳川家の屋敷は500坪足らずを残してすべて分譲され、わずかに木造の母屋と迎賓館だけとなった。(略)』(日本県移築学会発行:株式会社「総覧日本の建築第3巻」より抜粋)
文中にある日本近代文学館の敷地内の旧前田侯爵邸本館は重要文化財となり駒場公園(当館より250メート)として一般開放されています。鍋島の名は鍋島松濤公園(当館より東南方面に約一キロ)として残されています。またわずかに残った徳川家の迎賓館は久米民之助「代々木御殿」(当館の東約100メートル)として保存されていましたが2020年沼田市に移築されてしまいました。
前田家は言わずと知れた加賀100万石の藩主で、もともとは加賀藩江戸藩邸下屋敷として本郷の地に設けられ、のち1683年に上屋敷になった経緯があります。そののち東京大学が有していた駒場の土地と交換し前田家は駒場に移ったのです。
ちなみに代々木という地名は、このあたりにあった代々木樅木が地名の由来です。
写真は明治神宮内にある代々木樅木です。つまり代々木の中心点というわけです。
ちなみに明治神宮は1920年に創建された人工の森だということは知られたことです。
2021.08.27
当館の近くに駒場公園があります。ここは歴史的重要文化財の旧前田侯爵邸のお屋敷とお庭が保存され、公園として一般開放されています。なかなかのもの、一見の価値ありで、小生もここで写真を撮ることがよくあります。
さてここで撮影していた時のエピソードをひとつ。
ある館生の大学院卒業記念写真をここ駒場公園で撮っていたときのこと。いや撮ろうとしたとき、「許可は得ていますか?」と、男二人からいきなり注意を受けました。
「個人的な写真ですが・・・」と応じ、商業的写真撮影でないこと説明し事なきを得ましたが、なにやら高圧的で感じよくありません。カメラを持った爺さんとはかま姿の若い女子、一見して卒業式の写真撮影だとだれでも理解できる状況です。写真撮影はできましたが後味悪です。
後日、振り返ってみて私が管理する側の人間だったらと考えてみました。
「ご卒業ですね、おめでとうございます。お嬢さんですか? お孫さんですか? ほかの人に迷惑にならないようお願いします」
とやわらかく注意できたと思うのですが・・・。
ここ駒場公園の管理にはほかにも少しばかり文句言いたいことがあります。
その一つが公園内には美的センスの欠片もない張り紙や赤いパイロンがやたら目立つことです。これらの掲示物が映らないような撮影ポイントを探すのに苦労するほど。
この屋敷が接収されたとき、内装をペンキ仕上げにしようとした司令官に対し前田さんの奥様が猛烈に抗議、米国人の美的センスと文化意識の低さを嘆いた逸話が残ります。
さて今日、どこに行っても警告掲示や注意書き看板ばかりが目立つこの頃です。あまりに掲示が多すぎて役目が果たせないのではと心配になるほど。
注意書きさえ掲示すれば責任は回避できるという傾向が強いように思われます。なにか良い方法がないものでしょうか。
2021.08.26
気温35.7度、堪えました。
8月も終盤だというのに、まさか夏本番ではあるまいに。
今日はプリンターの話し。
館生の中で自前のプリンターを持つ人は少数派です。
買わない理由は、場所とランニングコストと印刷スピードの遅さにあります。
ドミほり共用のプリンターで十分なのです。レーザープリンターなので印刷が早いのが最大のメリット、ただ難点はモノクロだという点です。
さて共用パソコンを使用しつつ室内なのに傘をさしている彼女、窓から差し込む日差しを警戒してのこと。乙女心なのです。
2021.08.25
退館引っ越しがありました。
この時期の退館はイレギュラーです。それぞれに事情がありますが、やはりとても寂しいものがあります。上京したら必ずドミほりに寄ってください。